みなさん、こんにちは、こんばんは!
薬学部に進学すれば、薬や医療について学ぶことができますし、薬剤師免許が取得できるということで、最近になって進学者が増えています。
しかし
私立薬学部に行けばいいのか?
国立大学まで進学する必要があるのか?
と悩んでいませんか?
私立なら国立に比べて入りやすいですが、学費がどうしても高くなってしまったりと、自分の学力以外にも考慮に入れるべきポイントが多いんです。
今回は、私立と国立大学の薬学部を比較しながら、薬学部に進学するときに考えておくべきポイントを紹介します。
これは私の体験談や国立大学に進学するにあたって考えたことを元にしていますので、一緒に考えていただけたら嬉しいです。
目次
私立と国立を比較してみた

まずは簡単にですが、私立と国立大学の薬学部を別々の視点から比較してみましょう。
比較するポイントは下の3つです。
- 学生数
- 学費
- 入試難易度
どの要素も大学を選ぶ上では欠かせないポイントですよね。
しかも、大学進学は入学してからその後の6年間の生活スタイルを形造るものなのでかなりかなり重要です。
できるだけ妥協せずに自分の希望通りの大学に進学できたら良いですよね。
私立と国立の薬学部の学生数は?

まず始めに比較するポイントは学生数です。
薬学部には1学年で300人を超える大学もあれば、80人程度しかいない学校もあります。
同じ学年に学生数が多ければ、色々な友達を作るチャンスがあるので、自分の生活がより刺激的で充実していくでしょう。
薬学部に入学した時に一緒にいる学生数は、大学生活を送る上でけっこう大事だと思っています。
私立薬学部の学生数
結論から先に書きますと、私立薬学部の大学生数はかなり多いです。
少なくとも100人は絶対にいますし、平均を取ってみれば200は余裕でいるでしょう。
実際の数字を見てみましょう。
平成29年度の大学ごとの定員数を示しています。

どうでしょう。
全国の私立薬学部の人数を見てもわかるようにけっこう多いですよね。
京都薬科大学の360人ってめっちゃ多くないですか?
もちろん同学年が360人もいたら、全員としゃべることは厳しいです。
しかし、気の合う友達は人数が少ない大学よりも見つけやすいかもしれませんね。
また、単科大学であることが多く、薬学部以外の学部がない大学も多いですね。
○○薬科大学という名前なら単科大学で、その大学の人全員が薬学部です。
単科大学についてまとめた記事がありますので、興味がある方はこちらからどうぞ!
続いて国立大学についてみていきましょう。
国立薬学部の学生数
こちらも結論から言いますと、学生数は少ないです。
私立に比べると「え、これだけ??」って感じでめちゃくちゃ少ないんです。
実際に数字を見てみましょう。

ざっと見ただけでもなんか少ないですよね。
私立には3ケタばかりだったのに、国立になると全て2ケタ台の学生数になっています。
東京大学に至っては6年制の定員が8人て。。。笑
もはや学部ではない気がする。
国立大学はどこも少なすぎるほど学生がいません。
学部内にいればだいたいが顔見知りになることでしょう。
実際、私も同学年全員の顔と名前は把握しています。
一方で、国立大学は総合大学の一面もありますので、薬学部以外の人とかかわる機会がかなり増えます。
工学部や理学部の人と話したり、医学部、看護学部と一緒に授業を受けたりすることもあります。
そういった面では私立薬学部よりも、多様な学生と関係があるので面白いです。
やっぱり気になる大学の学費

さて、次の話題は「お金」についてです。
大学に入るにあたっては必ずお金を払わなければなりません。
特待生になる以外は、間違いなくお金が必要です。
大学に入学して卒業するまでにどんなお金がかかるんでしょうか。
「あの大学に入りたいけど、6年間通うのにこんなにお金がかかるんじゃちょっときついな」
「こっちの大学なら学費はちょっと安くなってるからなんとか通えそう」
こんな感じで学費が大学選びの重要なファクターになることは間違いありません。
ここでは学費について比較してみましょう。
大学入学から卒業までにかかるお金
大学ってやっぱりお金かかるんです。
下宿した時には下のようにたくさんのお金がかかります。
学費
家賃
食費
交通費
光熱費
水道代
電気代
教科書代
下宿するなら賃貸料、光熱費、水道代、電気代はほぼ変わりはないと思います。
住む場所によって多少の上下があるかもしれませんがそこまで変わりませんね。
一番重要なものって何だと思いますか?
この中で、私立と国立によって大きく変わるのが学費です。
授業料で私立、国立を比較してみましょう。
私大薬学部の学費
私立薬学部にかようにあたって、学費は非常に大事な問題になります。
その理由は、国立と比べて私大の学費が非常に高いためです。
私立大学の医療系の授業料は意味が分からないくらい高いんです。
卒業までにかかる学費は、高級車やワンルームが買えてしまうほど。
その額なんと、、、、、1000万越え。
具体的な数字を下に示します。

どうでしょう。
どの大学も1000万は超えてますよね。
1000万円を自分の力で全学払うのはほぼ普通の高校生は無理でしょう。
そうなると、やっぱり親のお金ということになりますが。。。
私立薬学部はいずれにしても1000万円を超えるということを頭に入れておきましょう。
全ての私立薬学部の学費が見たい人はこちらからどうぞ→私立薬学部の卒業までにかかる学費ランキング
続いて国立大学を見てみましょう!
国立薬学部の学費
国立薬学部は私立薬学部と比べるとなんとめちゃくちゃ安いです。
国立大学は国からの税金が投入されていることから、色々な施設利用費や授業料を安く抑えることができるのです。
実際の数字を見てみましょう。
初年度:81
次年度以降:53
合計:349
これは、どこの国立薬学部でも同じ金額なんです。
私立が卒業までに1200万前後かかるのに対して、国立であれば3分の1以下の350万円です。
そうとう安いですよね。
お金の面で行けば断然国立大学の方が安く抑えることができ家計的にもかなりゆとりがでてきますね。
大学入試の難易度

お金がかからないのであればみんな国立の薬学部に行きたくなります。
当然のことです。
しかし、入学するために切っても切れないのが入学試験ですね。
私立大学は学校独自の試験だけをパスすれば入ることができます。
一方で国立大学に入ろうと思ったらセンター試験と二次試験の2つの関門を突破しなくてはならないんです。
入試において労力が倍になることは相当な負担です。
国立に入ろうと思ったら、センター対策と二次試験対策の2つをやらなくてはならないのでかなり大変なんです。
私は1年の浪人を経てやっと合格できたのですが、高校3年間で全ての対策をしようと思ったらかなりきつい気がします。
時間的にも精神的にも。
具体的に比較していきましょう!
私は大阪大学を浪人の時に受験してます。
実際、その受験勉強はかなりハードでした。
体験談を載せておきますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
私立大学の入試
私立薬学部に入学するために必要な科目数はほとんどの大学で3科目です。
化学
数学
英語
の3つだけ。
しかも数学は数Ⅲが範囲外で数ⅡBまでなので、国立大学に比べるとかなり負担が軽いと思います。
3科目だけを重点的に勉強していけばかなり実力は伸びていくでしょう。
高3の初期段階からコツコツ勉強していけば、入試本番までには合格ラインに到達します。
しかしここで1つ問題があります。
原理はそうなんですけど、実際のところ上位の私立薬学部にいくほどそうではなくなってきます。
上位の私大、例えば慶應大学、京都薬科大学、東京理科大学などは国立受験者の滑り止めとして併願されることがほとんどなんです。
国立の東大や京大、阪大を目指す学生の滑り止めとして受ける人が多いので、得点率はほぼ100パーセントに近づきます。
一つのミスが命取りになることだってあるほど。
実際、私も浪人中に先生にこんなことを言われました。
「私立薬学部の問題が9割以上取れないなら、国立薬学部なんて受からない。それくらいの気持ちでやりなさい」
これ、聞いたときはカチンてきましたけど、やっぱりそうなんですよね。
入試は厳しい世界であることを知った瞬間でした。
結論は私立薬学部の入試は国立よりも負担は軽いですが、国立の滑り止め組がいるので、ケアれミスをなくし、得点率100%を狙うことがカギです。
ちなみに私の現役時代はどこにも受からなかったんです。
国立にも私立にもどこにもです。
受けた大学は、千葉大学、北里、慶應、東京理科、星薬科なんですけど、どこにも受かりませんでした。
ここまで自分は勉強ができないのかって。
だからこそ浪人を頑張れた気がします。
国立大学の入試
続いては国立薬学部の入試についてです。
国立大学に入学するためには、センター試験と二次試験の2種類の試験を乗り越える必要があります。
センター試験は近いうちに変わるらしいですが、それでも基礎学力を問う役割は変わらないでしょう。
国立大学はセンター試験の中で、英語、数学(2種類)、理科(化学、物理、生物から2つ)、社会(地理、倫理政経、日本史、世界史から1つ)を課している大学がほとんどですね。
そして、二次試験では英語、数学、理科(化学、物理、生物から2科目選択)です。
東京大学と京都大学はさらに国語が追加されます。
センター7科目に、二次対策4科目で合わせて11科目。
はっきり言って非常にハードです。
受験する人のほとんどが各高校で上位成績を収めた学生や浪人生がほとんどであることから、競争率もかなり高いです。
センター1問解けるか解けないかで合否が分かれることもあるほど。
それくらい、国立薬学部は難関であるということを認識しておきましょう。
正直言いますと、勉強を高校3年生の夏から始めてたら全然受かる気しません。
ですから、センター対策は3年生が始まる前までにある程度終わらせておくこと!!と書きたいんですけど無理ですよね。
高校生って毎日部活とかあるし、学校行事もあるし、家帰ったら勉強なんかしないし。。。。
個人的な意見ですけど、現役で国立薬学部に受かるってめちゃくちゃすごいと思うんですよ。
私は浪人でやっと入ったのに、現役って何??って思います。宇宙人なのかな?
それくらい大変だと思います。
センターの準備ですら時間的に厳しいのに、それに加えて二次試験対策です。
国立大学用の勉強をしてみて分かりますが、私立薬学部の方が絶対入りやすいです。
これは間違いない。
6年通ったら900万円違うって言われても、それでも難しいです。
国立か私立を選ぶかは自分次第ですが、様々なファクターを考えながら決めるといいと思います。
どうやって決めるべきか?

さて、ここまで私立薬学部と国立薬学部を比較してきましたね。
じゃあ結局何を基準に決めたらいいの?と感じるでしょう。
決めるときのポイントを3つ挙げてみましたので考えてみましょう。
学力
お金
自分の将来
この3つはどうしても外せないファクターですし、進路に迷っているならなおさらよく考えてみるべきです。
自分の学力と相談
やっぱりこれは大事かなと思います。
いくら行きたいと思っても、その学校のテストに合格できなければ意味がないですし。
そういった意味では最も重要な要素でしょう。
今の学力をしっかり把握したうえで、残りの勉強期間を計算してみてください。
そして、何を勉強しなくてはならないかを考えてみましょう。
現役で国立薬学部を目指すなら、ある程度の基礎学力は必要です。
センターでも8割5分が取りたいところ。
二次でも半分から6割は取れるようにしたいですね。
現役で無理でも浪人すれば伸びると思いますよ。
いや、正確には気持ちが続けば伸びます。
浪人生のうち、3割が伸びて4割が変化なしで残りが下がるとも言われますよね。
本当に薬学部に入りたいかを考えて浪人に進みましょう。
お金と相談
次に大事なのはお金ですね。
具体的な数字を見てもわかったと思いますが、金額にはかなりの差があります。
これをどうとらえるかです。
国立に行って安く抑えることが、一番の親孝行ですが、そのために勉強を頑張らなくてはならない。
でも、受験までに受かるかわからないしどうしようもなくて私立に行くとなったら、親に頼むしかないです。
この学力と学費は学生を悩ませる大きな問題な気がしますね。
進路を決めるときには親御さんとしっかり話し合ってみましょうね。
私大薬学部に行くとしたら何を参考にしたらいいかわからない場合はこんな記事も読んでみてください→私立薬学部の学費と偏差値を比較して分かった3つのこと
将来についても考えてみる
将来、何になりたいかということも少し重要かもしれません。
私立薬学部は研究よりも薬剤師育成に力を入れている傾向がありますね。
これは6年制と4年制の人数比を見れば分かります。
一方で国立薬学部は研究者育成に熱心です。
自分は将来どうしたいのか、何になりたいのかを考えておくことも大事でしょう。
薬剤師になりたければ、もしかしたら国立に行くと周りとの温度差に戸惑うかもしれません。
研究者になりたくて私立に行くと、周りからちょっと変わった目で見られることもあるでしょう。
そういった、私立、国立の目指すポイントの違いを理解し、自分のなりたい職業を考えておきましょう。
個人的な感想

ちょっと私の意見を書かせてください。
率直な意見ですので無視していただいて構いません。
私は大阪大学に来て本当に良かったと思っています。
私のことですから私立に行ったとしてもそう思っていると思いますが。
大阪大学は最先端の研究ができるほか、施設や実習内容など様々な面が充実していると思います。
現在は有機合成の研究室に入り、毎日コツコツと実験をしているところです。
私は6年制ですが、こんなにも自由に実験をやらせてくれるとは思ってもいませんでしたよ。
また、友達にも恵まれている感じがして、毎日が楽しいです。
浪人時代は辛かったですが、あの時しっかり頑張って、受験も成功したからこそここにいれるんだなって思います。
今、薬学部に入りたくて迷っている方は、ぜひとも自分が納得できる道に進んでほしいなと思います。
周りの意見ももちろん大切ですが、最後に決めるのは自分です。
高校生にはない、別の楽しみが大学生活では広がっています。
まとめ

さて、いかがでしたでしょうか。
今回は私立薬学部と国立薬学部の比較をしながら、進路選択について紹介してきました。
進路選択は今後の生活を変える重要なことですので、悩んで考えて決めるといいと思います。
後悔しない進路に進めることが、最終的に大事じゃないかと思います。
何か質問などがありましたらどうぞ!
なんでも答えますよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。