コレステロールとは?

皆さんはコレステロールという単語を知っていますか。何となく耳にしたことはあるけどなんだかよくわからない、説明しろと言われてもできるか自信ないなど、いろいろな方がいると思います。
最近では、テレビや雑誌などで、コレステロールを下げよう、できるだけ低く使用などといった触れ込みを見かける機会がありますね。

今回はそのコレステロールに焦点を当てて書いていきたいと思います。



コレステロールって?

そもそも、コレステロールは体に悪い物質なのでしょうか。それだったら、全く摂取しない方がいいのでしょうか。

結論から言いますと、コレステロールは適切な量を守れば、体にとって重要な物質です。

まず始めにコレステロールの働きを紹介します。
コレステロールの主な働きは下に示す4種類があります。

コレステロールの働き
①ホルモンの原料
②胆汁酸の合成
③細胞の構成
④ビタミンDの合成

それでは一つずつ見ていきましょう。

ホルモンの原料

コレステロールを原料として作られるホルモンはたくさんあります。

例えば性ホルモンである男性ホルモン、女性ホルモンがあります。

男性ホルモン(テストテロン)は、一般的に男性らしさを形成するのに役立っていると言われています。

テストテロンがあることで、幸福感ややる気という感情をつかさどるドーパミンの産出を促進します。

また、血管の状態を正常に保つ一酸化窒素を産出させ、血管を健康に保ちます。そして、何よりも生殖器に直結するホルモンであり、精力の維持や勃起力に役立ち、生殖を可能にしています。

一方、女性ホルモン(エストロゲン)もコレステロールから合成されます。エストロゲンは女性らしさを構築する物質であり、乳腺細胞の増殖や、卵巣からの排卵を抑制することで妊娠を可能にします。

また、身長が伸びる理由もこのホルモンが関係しています。

胆汁酸の合成

胆汁酸は胆汁の主要物質であり、腸管において分泌され、膵液と共に働きます。

膵液と混ざることで、膵液の分解作用を助けます。

コレステロールが体内酵素によって酸化されることで合成されていることが特徴です。

また、使い終わった胆汁酸は再び肝臓へ回収されます。

細胞の構成

私たちの体内を細かく見ていくと、全ての組織に細胞が存在しています。

信じられないかもしれませんが、皮膚を拡大しても、目の中を拡大してもどこにでも細胞が存在しています。

その細胞の表面を構成している物質がコレステロールから合成されています。

コレステロールは脂肪酸と呼ばれる物質が結合することで、コレステロールエステルとなり、細胞膜を構成しています。

逆にコレステロールがない場合には、細胞表面が脆弱になり、細胞が壊れやすくなってしまいます。細胞が壊れると、がんの原因になったり、生理機能がうまく働かなかったり様々な支障が出てきます。

ビタミンDの合成

ビタミンDは皮膚上で、紫外線によってコレステロールから合成されています。

十分なビタミンDを得るためには、午前10時から午後3時の日光を浴び、週に2回、5分から30分ほどであり、比較的得やすいビタミンです。

参照:The New England Journal of Medicine, 2007,357,266-281

ビタミンDが不足すると、カルシウムが骨に吸収されにくくなることによる骨粗鬆症などがあります。十分に日光に当たっていない日が続くとコレステロールからビタミンDが合成されません。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-043.html 

このように、コレステロールは私たちの体の中で、様々な場面で活躍しているのです。つまり、コレステロールの摂取をやめよう、という考え方は逆に不健康になってしまう原因になります。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-012.html 

コレステロールの摂取目安

では、コレステロールは1日にどれくらいの量を摂取するといいのでしょうか。
一般的には1日あたり500mg~600mgと言われています。いや、わからんわ笑

具体的なイメージを持ってもらうために、主要な食品に含まれているコレステロール量を下に示します。

たまご(1個):250mg~300mg
いくら(100g):480㎎
うずら(100g):470㎎
生たらこ(100g):350㎎
うに(100g):290㎎
めんたいこ(100g):280㎎

どの食品も、日常生活に出てきやすい物ばかりですね。

コレステロールは逆に摂り過ぎると、脂質異常症の原因となり、動脈硬化症や血管障害を引き起こすことから、摂取基準をしっかりと守る必要があります。

また、実際にコレステロールの値を管理するために血液検査をお勧めします。

脂質異常症と診断されるコレステロールの基準は下のようになります。

LDLコレステロール:140 mg/dL以上
HDLコレステロール:40mg/dL未満

LDLコレステロールとHDLコレステロールはコレステロールと中性脂肪の複合体で、どちらも血液に乗ってコレステロールを運搬しています。

この基準を意識しながら健康診断を受け、健康管理に努めましょう。

さて、コレステロールの働きは分かっていただけましたか。
コレステロールは悪者ではなく、実は私たちの体になくてはならない必須の物質であることを理解していただき、過剰に摂取制限をするのではなく、食事管理や運動によってコレステロール量をコントロールしましょう。