大学受験の化学を得意になる方法

みなさん、こんにちは!

管理人のけいです!

前回は化学で何を学ぶかを紹介しましたね。
化学って結局何を学ぶの?

化学は理系に進学する場合には必須の分野であり、特に薬学部に行きたい人にとっては避けては通れない分野です。
化学が苦手な人はほぼ間違いなく合格できないと思ってもいいと思います。阪大などの難関大学を目指す場合にはそれが顕著です。
化学ではどんなことを勉強するかを知りながら、分野別の勉強法を紹介し、一緒に得意になっていきましょう!



理論化学の勉強法

最初は理論化学の勉強法になります。理論化学に含まれている分野名を下に挙げます。

物質の構成と化学結合
物質量と化学反応
物質の状態変化
気体の性質
溶液の性質
化学反応と熱
反応の速さと平衡
酸と塩基
酸化還元反応

けっこうありますね。

全体を通していえることは計算問題が多く、文章をしっかりと読み取ったうえで自分で考えながら計算を進めて問題を解かなければならないということです。

よく聞く声としては、何を計算したらいいのかわからない、問題は何を聞いているのかが分からない。などがあります。

もちろん、文章読解能力を向上させることも必要なのですが、出題の形式に慣れることも必要でしょう。

出題形式に慣れるということは問題にたくさん触れるということになりますね。

この分野の問題は一回解いただけではなかなか理解できないものが多いです。
実際私もかなり苦労しました。

問題集の問題を一度解くだけでなく、何周もした方がいいと思います。

私はこの範囲の中の溶解度、浸透圧、結合エネルギーなどが不得意でした。

浸透圧に関してはなかなか得意にならず、いつも足を引っ張っていましたね。

実際、浸透圧の考え方は工業や医療分野において重要な考え方になっていて、理系に進学する人は必ず理解しなければいけない範囲です。

無機化学の勉強法

無機化学は理論化学の範囲に比べてどちらかというと暗記が中心になっています。

化学が暗記中心と言われる原因がこの分野と言ってもいいでしょう。

無機化学では主に周期表に出てくる主要な元素の性質について学びます。

非金属元素、典型金属元素、遷移元素に分かれておりそれぞれの元素を一つずつ勉強していきます。

どの元素がどこに入るかを大まかに見てみましょう。

非金属元素:水素、希ガス、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素、リン、炭素、ケイ素
典型金属元素:アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、水銀、スズ、鉛
遷移元素:スカンジナビウム、チタン、ヴぁ名時有無、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅

上に記した元素が入試で扱われる主要なものになります。

非金属元素は水素や酸素などなじみ深い気体が登場しています。
また水素、酸素、窒素の合成法や合成の際の収集法などがよく問われています。

水素、酸素、窒素は全て水に溶けないので水上置換で集めます。
一方でアンモニアは水にかなり溶けやすいので水上置換ではなく情報置換で集めます。
このように各気体によって収集方法を覚えましょう。

また製法も同時に覚えてください。

水素:Zn + H₂SO₄ → Zn SO₄ + H₂
酸素:2H₂O₂ → 2H₂O + O₂
窒素:NH₄NO₂→ N₂ + 2H₂O

上記のように各気体を合成するために入試で出てくるやり方は決まっているので収集方法と同様に覚えましょう。

金属が絡む問題としてはそれぞれの金属の製法が問われています。
アルミニウムの精錬方法は駿台模試や河合塾の模試にかなり出てきました。同様にセンター試験にも頻出問題です。

アルミニウムの他にも銅、鉄、銀が混同しやすい金属として挙げられ、「あれこれはなんだっけな」とならないように深い勉強が必要です。

僕的にはアルミニウムと銅がめっちゃめんどくさかったです。

主な勉強法としてはごろ合わせを使ってごり押しで覚えるといいんじゃないかと思ってます。

ここで私が使っていたアルミニウムの製法のゴロ合わせを紹介します!
アルミニウムの製法でまず覚えることはボーキサイト(主成分がAl₂O₃・nH₂O)の物質を精製して純粋なアルミナ(Al₂O₃)を取り出します。

この一連の流れをホール・エルー法と言い、名前も一緒に覚えましょう。

覚え方としては「あるところの掘るエルーさん」と覚えていました。

あるところ→アルミナ、アルミニウム
掘るエルーさん→ホール・エルー法

次にボーキサイトからアルミナの製法を見ていきましょう。

①粉砕したボーキサイトに濃水酸化ナトリウムを反応させます。
Al₂O₃ + NaOH +3 H₂O → 2Na[Al(OH)₄]

Na[Al(OH)₄]はアルミニウムの錯体です。この反応は「アナ水123」で覚えましょう。アナ雪と同じようにアナ水で覚えるといと思います。

私が受験生の時にはアナ雪が流行る前で、後からアナ雪がアナ水をまねてきた形です。
アナ水と覚えておけばアルミニウムと水酸化ナトリウムと水の頭文字が入っており、123はそれぞれの係数を示しており、生成物は1種類なのでそれぞれの元素を合わせればできてくるので分かりやすいですね。

②Al(OH)₃を加えAl(OH)₃を沈殿させる。

Na[Al(OH)₄] → Al(OH)₃ + NaOH

この反応はとても分かりやすいのでゴロを使うまでもないですね。

③最後にAl(OH)₃を1200℃に加熱して目的のアルミナを合成します。
2 Al(OH)₃ →Al₂O₃ + 3 H₂O

覚え方は「2つのある水がアルミナ3水に」です。
頭文字をつなげただけですがなんとなくゴロがいいので覚えやすかったです。

以上のようにアルミナの精製を覚えました。
他の製法も同様にして覚えていき、本番でしっかりと使える知識にしていました。

この無機化学の分野はまさに暗記した人が最も強いので、皆さんも多くの知識を習得して本番に臨みましょう。

私が使いやすかった参考書は「化学Ⅰ・Ⅱの新研究、三省堂」です。

内容がとにかく詳しく圧倒的な知識量を身に付けることができました。

逆に化学があまり得意ではない人が使うとパンクしてしまうので「チャート式新化学、数研出版」を使うといいと思います。

こちらは新研究とは対照的に必要最低限の知識がしっかりと書かれているので覚えやすくなっています。

私の感想としては化学が得意な人は「新研究」を使い、苦手、普通な人は「チャート式」を使うことをお勧めします。

有機化学の勉強法

最後に有機化学の勉強法です。
有機化学の出る問題の形式はほとんど決まっており、出てくる形式を覚えてしまえばあとは慣れるだけになります。

有機化学は覚えることが少なく、さらに計算も少ないので受験生の多くが得意とする分野になり、逆に不得意な人は得点が伸びにくくなってしまいます。
自分も有機化学の範囲を先に固めて化学の点数を安定させる作戦を取っていました。

有機化学は謎解きパズルと言われるように、やり方を覚えればあとはゲーム感覚で解き進めることができるおいしい分野なので積極的に問題を解きましょう。

私が使っていた問題集は「有機化学演習、駿台文庫、石川峻」です。
この問題集は基礎的なレベルから学習ができ短期間でレベルアップができる問題集だと思います。

問題集のチェックはこちら↓↓

僕は夏前にこれを解き始め塾に通いながら夏休みの中盤には1週目が終わり、有機化学のレベルが大きく向上したと思います。

一般的な問題集だと天然有機化合物や高分子化合物の対策がしにくいのですが、その範囲についてもこの問題集で十分に勉強することができます。

まとめ

さて、簡単にですが勉強法について紹介してきました。
もちろん、正解の勉強法はなく、自分で見つけていってほしいのですが、少しでも参考になれば嬉しいです。

現役時代は時間がなく、一つ一つの分野をじっくりやるのは難しいかもしれませんが時間配分を管理しながら勉強を進めてください。

なにか、勉強法に関して質問があれば受け付けているので気軽に相談してくださいね。