胃の構造と主な働き

胃は私たちの身体の中に存在する重要な器官です。
口から入った食べ物が食道を通って初めてたどり着く臓器ですね。

今回は胃の構造や主な働きについてまとめました。



胃の大きさ

胃の大きさは平均的に1.3~1.4Lと言われています。
食事量や個人差によってもばらつきがあると言われてはいますが、平均すると大きめの水筒くらいの大きさなんですね。

胃の位置

胃は食道に続いている器官であり、食べ物を一時的に保管しておく役割があります。
その後、十二指腸へと消化管が続いていき、分解した食べ物を送り出しています。

お腹のやや上に位置しており、膵臓の上半分を隠しています。
また、胃の右上には肝臓があり、心臓や肺からも近いです。

胃の部位の名前

食道に続く胃の最初の入り口を噴門といい、十二指腸に続く部分を幽門部、さらに幽門と呼びます。

胃のほとんどは胃体部と呼ばれ、下側が大弯、胃の上側のことを小弯と呼びます。
下に各部位の名称をまとめました。

胃の主な働き

続いて胃の働きについて勉強していきましょう。

胃で最も活発に行われていることは、胃液によって食べ物を分解することです。

胃液は1日平均で2L分泌されています。

胃液にはペプシノゲンや塩酸、リパーゼが含まれて、それぞれによってタンパク質を主に分解しています。

ペプシノゲンは塩酸によって活性型のペプシンになり、タンパク質分解酵素として働き、タンパクをポリペプチドにまで分解します。

また、塩酸はpHが1~2であり、非常に酸性に傾いています。

塩酸は食物中のタンパク質を変性させるとともに、胃内部に侵入してきた微生物や細菌を殺しています。

タンパク質は酸性条件によってすぐに変性することからも、胃内での食物タンパクはほとんど変性して、ペプシノゲンによって分解されやすくなるでしょう。

リパーゼは酸性条件下ではほとんど働かないことから、ほとんど脂質を分解することができません。

脂質の分解はもう少し後です。

胃液の内容を少しまとめましょう。

胃液の成分と働きペプシノゲン:胃酸によって活性型になりタンパク質をポリペプチドまで分解する
胃酸(塩酸):ペプシノゲンを活性化させる。食物のタンパクを変性させる
リパーゼ:胃内ではほとんど働かない

続いて、胃の細胞についてです。

胃内に存在する細胞

胃の細胞には大きく分けて3種類存在します。

胃の組織主細胞
壁細胞
副細胞

主細胞の働き

主細胞は腺底に存在する細胞のことで、主にペプシノゲンを分泌しています。

ペプシノゲンは胃酸によってペプシンに変化し、タンパク質を分解します。

壁細胞の働き

壁細胞は腺体に多く見られ、主に塩酸を分泌します。

塩酸を分泌し、胃の内部を殺菌し、食物を分解しています。

副細胞の働き

副細胞は粘液を主に分泌しており、胃壁の保護を行います。

粘液の分泌が減ると、胃の内壁が傷つきやすくなり、胃潰瘍などの胃障害を引き起こすリスクが高まります。

消化管ホルモンの働き
消化管ホルモンのガストリンは主に胃の幽門部粘膜にあるG細胞から分泌されています。

ガストリンは壁細胞に作用することで、胃酸の分泌を促進し、ペプシノゲンが活性化されることを補助するのです。

塩酸の量が多くなり、胃内のpHが下がる(酸性条件に傾く)と、G細胞からのガストリン分泌が抑制され、胃酸分泌も収まっていきます。